こんにちは、「リスキリング転職ラボ」のユウです。
私は以前、スクール営業として、スキルアップやキャリアチェンジを考えている方の相談に携わっていました。
現在は現役転職エージェントとして、転職やキャリアについての相談を受けています。
リスキリングスクールを調べ始めると、最初に気になりやすいのが「料金」ではないでしょうか。
- リスキリングスクールはいくらくらいかかる?
- 数十万円払うのは高すぎない?
- 安いスクールと高いスクールは何が違う?
- 受講料以外にも費用はかかる?
- 補助金や給付金を使えるスクールはある?
- 結局、料金に見合うスクールはどう選べばいい?
と迷う方も多いと思います。
結論から言うと、リスキリングスクールの料金は数万円程度の講座から数十万円以上のスクールまで幅があり、「○万円なら安い」と一律に判断するのはおすすめしません。
なぜなら、同じ30万円でも、
- 動画教材を見るだけなのか
- 講師へ質問できるのか
- 課題や制作物を添削してもらえるのか
- ポートフォリオ制作まで支援されるのか
- 転職支援まで含まれているのか
によって、受けられる内容が大きく違うからです。
元スクール営業として特に伝えたいのは、「高い=良い」「安い=お得」とは限らないということです。
大切なのは、
「自分が身につけたいスキルに対して、その料金で何を提供してもらえるのか」
を比較することです。
この記事では、リスキリングスクールの料金相場の考え方から、受講料以外にかかる費用、料金差が生まれる理由、補助金・給付金、スクールを比較するときのポイントまで解説します。
リスキリングスクールの料金相場はいくら?
リスキリングスクールには、誰にでも当てはまる一つの「適正価格」があるわけではありません。
数万円程度で利用できるオンライン講座もあれば、数か月の個別指導や制作物の添削、転職支援まで含み、数十万円以上になるスクールもあります。
リスキリング講座を掲載している「リスキリング.jp」の統計では、掲載講座の平均受講費用は約39万円となっています。
ただし、これは掲載講座を集計した数字であり、日本にあるすべてのスクールの公的な平均価格ではありません。
そのため、
「39万円より安ければお得」
「40万円を超えたら高い」
と判断するための数字ではなく、あくまで料金感をつかむための参考として考えるのがよいでしょう。
実際の料金は、
- 学ぶ分野
- 受講期間
- オンライン・通学
- マンツーマン指導の有無
- 質問できる回数や時間
- 課題添削の有無
- 転職・副業支援の有無
などによって大きく変わります。
リスキリングスクールの料金に差が出る7つの理由
受講期間
まず分かりやすいのが受講期間です。
1〜2か月程度の短期講座と、半年以上かけて学ぶコースでは、一般的に受けられる授業やサポートの量も変わります。
ただし、期間が長ければ良いわけではありません。
働きながら学ぶ場合は、
「受講期間」ではなく「その期間で実際に何時間勉強できるか」
まで考える必要があります。
教材だけか、講師へ質問できるか
比較的低価格の講座では、動画教材やテキストを自分で進める形式もあります。
一方で、講師による個別指導があるスクールでは、
- チャット質問
- オンライン面談
- マンツーマン指導
- コードレビュー
- 課題へのフィードバック
などが料金に含まれている場合があります。
自分で調べながら学習できる人にとっては、サポートが多すぎても使い切れない可能性があります。
反対に、一人で進めると分からないところで止まりやすい人なら、質問できる環境に料金を払う意味が出てきます。
実践課題・制作物の添削があるか
転職を目的にリスキリングするなら、知識を覚えるだけではなく、実際に使えるようになることが重要です。
例えば、
- WebデザインならWebサイトやバナーを制作する
- プログラミングならWebサービスやアプリを作る
- 動画編集なら一本の動画を完成させる
- Webマーケティングならデータを分析して改善案を考える
といった実践があります。
こうした制作物を講師が添削するスクールでは、教材を見るだけの講座より料金が高くなる場合があります。
ポートフォリオ支援があるか
プログラミング、Webデザイン、動画編集などでは、転職活動で制作物を見せることがあります。
スクールによっては、単にカリキュラムを終えるだけではなく、応募時に使うポートフォリオの制作までサポートしています。
転職目的で受講する場合は、
「何を勉強できるか」だけでなく「受講後に何が残るか」
も確認しておきたいポイントです。
転職支援が含まれているか
スクールによっては、
- キャリア相談
- 履歴書・職務経歴書の添削
- 面接対策
- 求人紹介
- 企業との選考調整
などの転職支援が付いています。
ただし、「転職支援あり」と書いてあるだけで決めるのはおすすめしません。
どの職種の求人を扱っているのか。
自分が希望する地域の求人はあるのか。
求人紹介だけなのか、書類・面接対策まで受けられるのか。
支援内容まで確認しましょう。
「転職支援あり」と書かれていても、求人紹介まで含むのか、書類添削や面接対策までなのかはスクールによって異なります。
通学型かオンライン型か
校舎へ通うスクールと完全オンラインのスクールでは、学習環境が違います。
オンラインだから必ず安くなるわけではありませんが、料金を比較するときには学習形式も確認しておきましょう。
社会人の場合は、受講料だけでなく、
- 通学時間
- 交通費
- 仕事後に通えるか
まで含めて考えた方が現実的です。
オンラインと通学では、移動時間だけでなく、質問方法・集中しやすさ・授業時間の柔軟性なども異なります。
受講後のサポート期間
スクールによっては、カリキュラム終了後も一定期間、転職相談や質問対応を受けられる場合があります。
「3か月コース」と書いてあっても、
学習サポートが3か月なのか。
転職支援も3か月なのか。
卒業後も利用できるサービスがあるのか。
まで確認しておきましょう。
受講料以外にも費用はかかる?
スクールを比較するときに見落としやすいのが、受講料以外の費用です。
| 費用 | 確認すること |
|---|---|
| 入会金 | 受講料とは別に必要か |
| 教材費 | 教材代が料金に含まれているか |
| パソコン代 | 必要なスペックのPCを持っているか |
| ソフト代 | Adobeなど有料ツールが必要か |
| 資格受験料 | 試験費用がコース料金に含まれるか |
| 延長料金 | 期間内に終わらなかった場合はいくらか |
| 分割手数料 | 分割払いした場合の総支払額 |
特に注意したいのが、広告などに掲載される「月々○円〜」という表現です。
月額だけを見ると安く感じても、支払回数や分割手数料を含めれば総額は変わります。
スクールを比較するときは、
「毎月いくらか」ではなく「最終的に全部でいくら払うか」
を確認してください。
高いリスキリングスクールほど良い?
元スクール営業として、料金を見るときに特に気をつけてほしいのがこの点です。
料金が高いスクール=自分に合うスクール、ではありません。
例えば、50万円のスクールに、
- 毎週の個別面談
- いつでも質問できる環境
- 制作物の添削
- ポートフォリオ支援
- 転職支援
- 受講生コミュニティ
が含まれていたとします。
これらを積極的に利用する人なら、料金に価値を感じるかもしれません。
しかし、仕事が忙しく個別面談へ参加できず、質問もせず、転職支援も利用しないのであれば、せっかくのサービスを使い切れません。
つまり比較するときは、
「サービスが多いか」ではなく「自分がそのサービスを使うか」
を見ることが大切です。
そもそもスクールへ通う必要があるのか迷っている方は、リスキリングスクールは無駄?元スクール営業が向いている人・向いていない人を解説も参考にしてください。
安いリスキリングスクールなら失敗しにくい?
反対に、料金が安ければ失敗しにくいわけでもありません。
教材中心の講座でも、自分で学習計画を立て、分からないところを調べながら進められる人なら十分な場合があります。
一方で、
- 一人だと勉強を後回しにしてしまう
- 分からない部分で何日も止まってしまう
- 自分の制作物が正しいのか分からない
- 何から学べばいいのか決められない
という人が料金だけで教材型の講座を選ぶと、学習が進まないこともあります。
数万円しか払っていなくても、何も身につかなければ費用対効果が高いとは言えません。
独学とスクールのどちらにするか迷っている方は、リスキリングは独学で十分?スクールに通うべき人・通わなくていい人を元スクール営業×現役転職エージェントが解説も参考にしてください。
リスキリングで使える補助金・給付金はある?
リスキリングでは、条件を満たす場合に受講費用の負担を軽減できる制度があります。
代表的なものとして、
- 経済産業省「リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業」
- 厚生労働省「教育訓練給付制度」
があります。
ただし、ここで重要なのは、すべてのスクール・講座・受講者が対象になるわけではないということです。
リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業
経済産業省の「リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業」では、対象となるサービスを利用し、条件を満たした場合に受講費用の負担が軽減される仕組みがあります。
講座の修了や、その後の転職・継続就業などによって負担軽減の条件が異なるため、申し込み前に対象事業者と最新の条件を確認してください。
教育訓練給付制度
厚生労働省の教育訓練給付制度では、厚生労働大臣が指定する教育訓練を受講・修了し、支給要件を満たした場合に、教育訓練経費の一部が支給されます。
給付率や上限額は、一般教育訓練・特定一般教育訓練・専門実践教育訓練などの種類や条件によって異なります。
補助制度を検討するときは、
- 自分が対象者なのか
- 受けたいコース自体が対象なのか
- どの時点で支給・負担軽減されるのか
- 転職など追加条件があるのか
まで確認してください。
「最大○%」という数字だけでスクールを選ばないことが重要です。
補助金を使えば高いスクールを選んでもいい?
補助制度を利用できれば、自己負担を抑えられる可能性があります。
ただし、
「補助金が使えるからこのスクールにしよう」
という順番にはしない方がいいと考えています。
先に確認したいのは、
- 自分が目指す仕事につながる内容か
- 必要なスキルを学べるか
- 働きながら続けられるか
- 質問・添削など必要なサポートがあるか
- 転職支援が自分の目的に合っているか
です。
その条件を満たすスクールの中で、利用できる補助制度があれば活用する、という順番の方が失敗しにくいでしょう。
料金を見る前に「何を学ぶか」を決める
スクールを比較し始めると、どうしても料金や割引に目が向きます。
しかし、まだ学びたい分野が決まっていない状態でスクールを選んでも、比較する基準を作れません。
例えば、
- プログラミング
- Webデザイン
- 動画編集
- Webマーケティング
- 生成AI
- データ分析
- IT・SaaS
では、必要な学習内容も転職先も違います。
まずは「安いスクール」を探すのではなく、
目指す仕事 → 必要なスキル → 学び方 → スクール
の順番で考えてみてください。
まだ学ぶ分野が決まっていない方は、リスキリングで何を学ぶ?20代・30代におすすめの分野7選|転職につながる選び方を解説から考えると整理しやすくなります。
スクール料金を比較するときの7つのチェックポイント
候補がいくつか決まったら、料金だけを横に並べるのではなく、以下の項目を同じ条件で比較してください。
| 比較項目 | 確認するポイント |
|---|---|
| 総支払額 | 入会金・教材費・手数料まで含んだ金額 |
| 受講期間 | 何か月学べるのか |
| 質問環境 | 回数・時間・回答方法 |
| 課題添削 | 制作物や課題を見てもらえるか |
| 実践内容 | 実務を想定したアウトプットがあるか |
| 転職支援 | 書類添削・面接対策・求人紹介の範囲 |
| 追加費用 | PC・ソフト・延長料金などが必要か |
スクール全体の選び方については、リスキリングスクールの選び方|元スクール営業が後悔しない7つのポイントを解説で詳しく解説しています。
分野別にスクールを比較する場合
学びたい分野が決まっている場合は、一般的なスクール比較だけではなく、その分野特有の確認ポイントも見ておきましょう。
- プログラミングスクールの選び方|元スクール営業が未経験者向け7つの比較ポイントを解説
- Webデザインスクールの選び方|元スクール営業が未経験者向け7つの比較ポイントを解説
- 動画編集スクールの選び方|元スクール営業が未経験者向け7つの比較ポイントを解説
- Webマーケティングスクールの選び方|元スクール営業が未経験者向け7つの比較ポイントを解説
同じ金額でも、必要な授業や添削内容は分野によって違います。
「どのスクールが一番安いか」ではなく、自分が学ぶ分野で必要なサポートが含まれているかを確認してください。
無料カウンセリングで料金について確認したい7項目
料金表だけでは分からない部分は、無料カウンセリングで確認できます。
特に聞いておきたいのは、次の7つです。
- 最終的な支払総額はいくらですか?
- 入会後に追加で必要な費用はありますか?
- PCや有料ソフトは自分で用意しますか?
- 期間内に終わらなかった場合の延長料金はいくらですか?
- 途中解約・返金の条件はどうなっていますか?
- 利用できる補助制度はありますか?
- 補助制度を利用できなかった場合はいくらになりますか?
返金保証や転職保証を比較するときは、保証の有無だけでなく、対象者・期限・返金条件・対象外になるケースまで確認することが重要です。
元スクール営業としておすすめしたいのは、
「月々いくらですか?」ではなく「最終的に全部でいくら払いますか?」と確認することです。
料金以外に確認したい質問については、スクールの無料カウンセリングで何を聞く?元スクール営業が質問10項目を解説も参考にしてください。
リスキリングスクールの料金についてよくある質問
リスキリングスクールはいくらくらいかかりますか?
学ぶ分野、受講期間、指導方法、転職支援などによって大きく異なります。
数万円程度のオンライン講座から、個別指導や転職支援まで含む数十万円以上のスクールまであるため、一つの金額だけを相場として判断しない方がよいでしょう。
リスキリングスクールは高すぎませんか?
料金だけを見ると高く感じるスクールもあります。
ただし、教材だけなのか、質問・添削・個別指導・転職支援まで含まれているのかによって内容が違います。
金額そのものよりも、必要なサポートに対して料金が妥当かを比較してください。
料金が高いスクールの方が転職しやすいですか?
料金の高さだけで転職のしやすさは決まりません。
転職活動では、何を学んだかだけでなく、学んだ内容を使って何ができるのか、これまでの経験とどうつなげられるのかも重要です。
安いスクールでも大丈夫ですか?
自分で学習を進められ、必要な教材やサポートが揃っているのであれば、低価格の講座で十分な場合もあります。
料金ではなく、自分に必要な学習環境があるかで判断してください。
補助金や給付金は誰でも使えますか?
誰でも無条件に利用できるわけではありません。
対象講座、雇用状況、制度ごとの支給要件などがあるため、申し込む前に必ず最新の公式情報を確認してください。
分割払いなら月額だけ見ればいいですか?
月額だけではなく、分割手数料を含めた総支払額を確認してください。
月々の金額が小さくても、支払回数によって最終的な負担額は変わります。
まとめ
リスキリングスクールの料金は、学ぶ分野や受講期間、質問・添削、転職支援などによって大きく異なります。
だからこそ、
「安いスクールを探す」より、「自分に必要なものにいくら払うのか」を考えること
が大切です。
スクールを比較するときは、
- 受講料ではなく総支払額を見る
- 追加料金まで確認する
- 必要なサポートが含まれているか確認する
- 制作物・実践・添削の内容を見る
- 転職支援の具体的な内容を確認する
- 補助金・給付金の対象条件を確認する
- 料金だけで入会を決めない
という順番で確認してみてください。
元スクール営業として伝えたいのは、高いから安心でも、安いからお得でもないということです。
まず目指す仕事と必要なスキルを決め、そのスキルを身につけるために自分が必要とする環境を整理する。
そのうえで初めて、「このスクールにこの金額を払う価値があるか」を判断してみてください。

