こんにちは、「リスキリング転職ラボ」のユウです。
私は元スクール営業で、現在は現役転職エージェントとして、転職やキャリアについての相談に携わっています。
営業職からIT業界へのキャリアチェンジを調べていると、
- SaaS営業ってどんな仕事?
- SaaS業界が未経験でも転職できる?
- 普通の法人営業とは何が違う?
- インサイドセールスとフィールドセールスの違いは?
- 今までの営業経験は活かせる?
と気になる方も多いと思います。
結論から言うと、SaaS業界が未経験でも、これまでの営業・顧客対応経験を活かして転職を目指せる求人はあります。
ただし、「SaaS未経験」と「営業そのものが未経験」では転職の考え方が異なります。
また、SaaS営業ではインサイドセールス・フィールドセールスなど役割が分かれている企業も多いため、「SaaS企業で営業をしたい」だけでなく、どんな役割を目指すのかまで理解することが重要です。
この記事では、現役転職エージェントの視点から、SaaS営業の仕事内容・転職難易度・必要スキル・営業経験の活かし方と、未経験から転職するための5ステップを解説します。
営業職からのキャリアチェンジ全体を考えたい方は、こちらも参考にしてください。
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SaaS営業とは?
SaaSとは、インターネットを通じて利用するソフトウェアサービスを指します。
企業向けには、
- 営業支援・顧客管理
- 人事・労務
- 会計・経理
- マーケティング
- 業務効率化
など、さまざまな領域のSaaSがあります。
SaaS営業では、単にサービスの機能を説明するだけではありません。
顧客が抱えている課題を把握し、自社サービスを導入することで何を改善できるのかを提案することが重要です。
そのため、これまで営業職で培ってきたヒアリング・課題整理・提案などの経験を活かせる可能性があります。
SaaS営業の主な職種|IS・FS・CSの違い
SaaS企業では、営業プロセスを複数の役割に分けていることがあります。
| 職種 | 主な役割 |
|---|---|
| インサイドセールス(IS) | 見込み顧客へアプローチし、商談機会をつくる |
| フィールドセールス(FS) | 商談・提案を行い、受注につなげる |
| カスタマーサクセス(CS) | 契約後の導入・活用・定着を支援する |
企業によって業務範囲や名称は異なるため、職種名だけで判断せず、求人票の仕事内容まで確認することが大切です。
インサイドセールス
インサイドセールスは、電話・メール・オンラインツールなどを使って見込み顧客へアプローチし、商談につなげる役割です。
例えば、
- 見込み顧客への連絡
- 課題・検討状況のヒアリング
- サービス概要の説明
- 商談機会の創出
- 営業情報の記録・共有
- フィールドセールスへの引き継ぎ
などを行います。
単純に電話をかけるだけではなく、「この顧客は何に困っていて、いつなら商談につながるのか」まで考えることが重要です。
フィールドセールス
フィールドセールスは、商談を行い、具体的な提案から受注までを担当する役割です。
主な仕事には、
- 顧客課題のヒアリング
- サービスの提案
- デモンストレーション
- 導入効果の説明
- 契約条件の調整
- 社内関連部署との連携
などがあります。
従来の法人営業経験がある方は、特にヒアリング・提案・クロージング・関係者調整などの経験を活かしやすいでしょう。
カスタマーサクセス
カスタマーサクセスは、契約後の顧客がサービスを活用し、目的を達成できるよう支援する役割です。
企業によっては営業職とは別組織ですが、SaaSビジネスでは重要な顧客接点の一つです。
- 導入支援
- 利用方法の提案
- 利用状況の確認
- 活用促進
- 継続利用の支援
- 追加サービスの提案
などを担当します。
契約して終わりではなく、その後も顧客にサービスを活用してもらうという考え方が重要になります。
特に営業経験を活かしてカスタマーサクセスへ職種を広げたい方は、必要スキルや経験の活かし方も確認しておきましょう。
SaaS営業と一般的な営業の違い
すべてのSaaS企業が同じ営業体制ではありませんが、SaaSでは営業活動を役割ごとに分ける企業があります。
そのため、一人で新規開拓から契約後のフォローまで行う営業と比べると、
- 他部署との情報共有
- 顧客情報の記録
- KPIによる営業活動の管理
- 役割間の連携
などがより重要になる場合があります。
「自分だけで売る」だけでなく、「チームとして顧客を前に進める」という視点も求められます。
SaaS営業は未経験でも転職できる?
ここでは、
「SaaS業界が未経験」なのか、「営業そのものが未経験」なのか
を分けて考えましょう。
営業経験あり・SaaS未経験の場合
法人営業・無形商材営業・新規営業・提案営業などの経験がある場合、これまでの営業経験を活かせる求人があります。
特に、
- 顧客課題をヒアリングした経験
- 無形商材を提案した経験
- 法人顧客との折衝
- 営業目標を追った経験
- 営業活動を改善した経験
などは、SaaS営業との接点を整理しやすいでしょう。
営業未経験の場合
営業未経験でも応募できる求人はありますが、営業経験者と比べると応募できる求人が限られる場合があります。
その場合は、
- 接客・販売
- コールセンター
- カスタマーサポート
- 顧客対応
- 目標を追った経験
などから、営業に活かせる経験を探します。
「営業経験がない」で終わらず、「顧客と関わる仕事で何を身につけたか」まで整理することが重要です。
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SaaS営業への転職難易度は?
SaaS営業への転職難易度は、一律ではありません。
大きく影響するのは、
- 営業経験の有無
- 法人・個人営業の違い
- 扱ってきた商材
- 新規・既存営業の経験
- 応募するSaaS営業の役割
- 企業が求める経験
などです。
例えば、法人営業として顧客課題を聞き、無形商材を提案してきた人なら、SaaS業界自体は未経験でも共通点を説明しやすくなります。
一方、営業経験がない場合や、求人で特定業界への営業経験が必須とされている場合は、応募先をより慎重に選ぶ必要があります。
そのため、
「SaaS未経験だから難しい」と考えるのではなく、「求人が求める経験と自分の経験がどこまで重なっているか」
で判断することが大切です。
SaaS営業への転職で活かせる6つのスキル
ヒアリング力
SaaS営業では、顧客が口にした要望だけでなく、その背景にある課題まで理解する必要があります。
顧客の状況を聞きながら提案してきた経験は、SaaS営業でも活かせる可能性があります。
課題整理力
「この機能があります」と説明するだけではなく、
顧客の現状 → 課題 → 原因 → SaaSでどう改善できるか
を整理する力が重要です。
提案力
同じSaaSでも、顧客によって課題や使い方は異なります。
相手の状況に合わせて提案内容を組み立てた経験は、アピール材料になります。
数値管理・改善力
SaaS営業では、
- アプローチ数
- 商談数
- 商談化率
- 受注数
- 受注率
などの数字を確認しながら営業活動を改善することがあります。
営業目標に対して、行動や提案方法を改善した経験があれば整理しておきましょう。
社内連携・情報共有
インサイドセールスからフィールドセールスへ顧客情報を共有するなど、SaaS営業では部署間の連携が発生します。
営業・事務・開発・サポートなど、複数の関係者と調整した経験も活かせます。
新しい知識を学ぶ力
SaaS営業では、自社サービスだけでなく、顧客業界や業務について理解する必要があります。
新しい商材・業界について学びながら営業してきた経験があれば、それも一つの強みになります。
営業経験をSaaS営業向けに言い換える
転職活動では、「法人営業を3年しました」だけではなく、その経験を分解して伝えることが重要です。
| これまでの経験 | SaaS営業で活かせる力 |
|---|---|
| 顧客へのヒアリング | 課題把握・ニーズ整理 |
| 無形商材の提案 | 価値・導入効果を説明する力 |
| 新規開拓 | 顧客接点の創出 |
| 営業目標の管理 | KPI管理・改善力 |
| 既存顧客フォロー | 関係構築・継続支援 |
| 社内調整 | 部署間連携・情報共有 |
職種名ではなく「仕事の中で何をしてきたか」まで分解すると、SaaS営業との共通点を見つけやすくなります。
未経験からSaaS営業へ転職する5ステップ
SaaS営業の役割を理解する
最初に、インサイドセールス・フィールドセールス・カスタマーサクセスの違いを理解しましょう。
「SaaS企業へ転職したい」だけではなく、自分はどの仕事をやりたいのかまで考えます。
実際の求人を見る
求人を見ると、企業が求めている経験が分かります。
複数の求人を比較し、
- 仕事内容
- 必須条件
- 歓迎条件
- 顧客層
- 扱うサービス
を確認しましょう。
自分の営業経験を棚卸しする
次に、
- 誰に
- 何を
- どのように提案したか
- どんな目標を追ったか
- どんな工夫をしたか
を書き出します。
その中から応募先でも活かせる経験を探します。
SaaS・ITの基礎知識を学ぶ
高度なエンジニア知識まで必要とは限りませんが、
- SaaSとは何か
- 応募企業のサービスが何を解決するのか
- IS・FS・CSの違い
- CRM・SFAとは何か
程度は調べておきましょう。
特に応募企業の商品・顧客・競合を調べておくと、志望動機や面接にもつながります。
「なぜSaaS営業なのか」を言語化する
最後に、
これまでの経験 → SaaSに興味を持った理由 → 活かせる強み → 今後やりたいこと
を一本につなげます。
「IT業界に将来性を感じたから」だけではなく、自分の経験との接点まで説明できる状態を目指しましょう。
未経験職種への転職面接でよく聞かれる質問7選|現役転職エージェントが回答例・対策を解説
SaaS営業の求人票で確認したい6つのポイント
SaaS営業は、同じ職種名でも企業によって業務内容が異なることがあります。
そのため、求人票では次のポイントを確認してください。
- 役割:IS・FS・CSのどこを担当するのか
- 業務範囲:商談獲得までか、受注まで担当するのか
- 顧客:法人・個人、企業規模、業界
- 商材:どんな課題を解決するSaaSなのか
- 求める経験:営業経験・業界経験・IT経験
- 体制:他部署とどのように連携するのか
「SaaS営業」という名前だけで応募先を判断しないことが重要です。
SaaS営業の自己PR例
例えば、法人営業経験者がSaaS営業へ応募する場合、次のような考え方ができます。
例文
「私の強みは、顧客の要望をそのまま受け取るのではなく、背景にある課題まで整理して提案する力です。法人営業では、顧客へのヒアリングを通じて課題を確認し、状況に合わせた提案を行ってきました。また、営業目標に対して商談数や提案内容を振り返り、行動改善にも取り組んできました。SaaS業界は未経験ですが、これまで培った課題整理・提案・数値改善の経験を活かしながら、サービスや顧客業務への理解を深め、成果につなげたいと考えています。」
これはあくまで例なので、そのまま使うのではなく、自分の経験へ置き換えてください。
未経験職種への転職で自己PRはどう書く?現役転職エージェントが例文付きで解説
SaaS営業に向いている人
SaaS営業との相性を考えるなら、次のような特徴が一つの目安になります。
- 相手の話を聞いて課題を整理することが好き
- 商品説明より課題解決型の提案をしたい
- 数字を見ながら行動を改善できる
- 新しい商品・知識を学ぶことに抵抗がない
- チームで情報共有しながら仕事を進められる
ただし、すべて当てはまる必要はありません。
自分の営業スタイルと、実際の求人で求められている働き方を比較して判断しましょう。
SaaS営業への転職で注意したいこと
「IT業界だから」で転職しない
業界イメージだけで判断すると、入社後に仕事内容とのギャップを感じる可能性があります。
どんな顧客へ、どんな課題を解決するサービスを、どのように提案するのかまで確認しましょう。
職種名だけで判断しない
同じインサイドセールスでも、企業によって担当範囲は異なります。
求人票・面接で具体的な仕事内容を確認してください。
条件をすべて同時に変えようとしない
SaaS業界へのキャリアチェンジと同時に、年収・仕事内容・勤務地・働き方などすべてを改善しようとすると、対象求人が少なくなる場合があります。
今回の転職で何を一番叶えたいのか整理しましょう。
転職の軸の決め方|現役転職エージェントが希望条件の優先順位を3ステップで解説
転職エージェントに相談する方法もある
SaaS営業への転職では、
- 自分の営業経験が評価されるか分からない
- ISとFSのどちらを目指すべきか迷う
- どんな求人なら応募できるか知りたい
という場合もあります。
その場合は、転職エージェントなど第三者へ相談する方法もあります。
現役転職エージェントとして相談するときにも大切にしているのが、
「何を叶えたくて転職するのか?それは転職すれば本当にできるのか?」
という点です。
SaaS企業へ入ること自体をゴールにせず、その先でどんな経験を積みたいのかまで整理しておきましょう。
転職エージェントとの面談で何を話す?現役エージェントが準備・聞かれることを解説
よくある質問
SaaS営業に資格は必要ですか?
必須資格が設定されていない求人もあります。資格だけでなく、これまでの営業・顧客対応経験や応募企業への理解を確認しましょう。
IT知識がなくてもSaaS営業を目指せますか?
高度な技術知識を応募時点で求められない求人もあります。ただし、SaaSの基本や応募企業のサービスについては事前に学んでおくことをおすすめします。
インサイドセールスとフィールドセールスはどちらがおすすめですか?
一律にどちらが良いとは言えません。顧客接点をつくる仕事と、商談・提案から受注を目指す仕事では役割が異なります。これまでの経験と今後やりたい仕事から選びましょう。
SaaS営業の年収は高いですか?
年収は企業・ポジション・営業経験・担当顧客などによって異なります。「SaaS営業だから高い」と決めつけず、実際の求人条件を比較してください。
SaaS営業はきついですか?
営業目標やKPI、新しいサービス知識の習得などを負担に感じる人もいます。一方で、課題解決型の提案や数字を使った改善が好きな人にはやりがいを感じやすい場合があります。応募前に仕事内容や評価指標を確認しましょう。
まとめ
未経験からSaaS営業へ転職するときは、まず「SaaS未経験」と「営業未経験」を分けて考えることが重要です。
特に営業経験がある方は、
- ヒアリング力
- 課題整理力
- 提案力
- 数値管理・改善力
- 社内連携力
- 新しい知識を学ぶ力
など、これまでの経験をSaaS営業へつなげられる可能性があります。
そのうえで、
仕事内容を知る → 求人を見る → 経験を棚卸しする → SaaSを学ぶ → なぜSaaS営業なのか言語化する
という順番で転職準備を進めてみてください。
営業職からSaaS営業への転職は、これまで積み上げた経験を捨ててゼロから始めることではありません。
これまでの営業経験にIT・SaaSの知識を掛け合わせ、次のキャリアへつなげるという視点を持つことが大切です。

